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本編

ユキ「ねぇあなた、荷物が少ないから、

この近くに住んでる人じゃない?

だったら、こんなとこ、いつでも来れるわよね?

 

 

私の娘を見て! 私は、こんな小さな娘を連れて、

わざわざ遠く離れた場所から、

高い交通費を払ってここまで来たの!

 

 

あなたも母親なら、

それがどんなに大変な事か分かるでしょ?」

女性「え… あ… まぁ…」

 

 

ユキ「だよねー!! 

なら、チケット譲ってくれるよね?

譲ってよ!! ねぇ!! 

お願いだから!! 譲りなさいよ!!」

 

 

狂気じみたユキに怯えながらも、

首を横に振り続ける女性。

 

 

見かねた列の後ろの男性が、

女性に詰め寄るユキを押しのけて

「いい加減にしろ!」と一括すると、

 

 

さすがのユキも後ずさりしたものの、

すぐに列に沿って歩き始め、

気の弱そうな人を見つけては、

次々と声をかけ始めた。

 

 

泣きの演技まで披露してクレクレを

繰り返したものの、当然誰も譲ってはくれず、

それでも諦めがつかない様子のユキは、

キョロキョロと列を見回したかと思うと、

ついに暴挙に出た。

 

 

なんと、お孫さんらしき女の子を

連れたおばあさんの手からチケットを奪うと、

そのまま逃走を図ろうとしたのだ!