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本編

…………あれから数年が経った。

特に知りたくもないのだが、

共通の友人から聞かされた話によると、

 

 

ダイキはあれからますます会社で冷遇され、

間も無く退職してしまったらしい。

 

 

アカネと同じで、自分に不利な環境を

跳ね返す努力もせず、安易に逃げを

選んだのだろうと思う。

 

 

両親とは絶縁状態らしく、実家に頼る事も出来ずに、

今はアルバイトで食いつないでいるらしい。

 

 

大勢居たはずの学生時代の友人達からも、

あの披露宴以来、避けられるようになってしまったらしく、

愚痴をこぼせる友も居ない、孤独な毎日を送っているそうだ。

 

 

一方アカネはと言うと、逃げるように

会社を退職した後、再就職がうまくいかず、

水商売の道に飛び込んだらしいが、

 

 

若さが売りになる職業でアラサーデビューは厳しいようで、

今までのように簡単に男を手玉に取ることが出来ず、

若い売れっ子達からバカにされる毎日らしい。

 

 

私から拒絶された後、ダイキは再びアカネに

擦り寄っていったらしいが、

アカネは「会社を辞めざるを得なくなったのは、

全部ダイキのせい!」だと恨んでおり、

結局はアカネからも、にべもなく拒絶され、

今はもう完全に縁が切れているとのことだった。