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本編

部屋はダイキの名義で借りていたので、

この時点で同棲は解消となった。

 

 

後は勝手に引っ越すなり、

アカネと同棲するなり、好きにすればいい。

私は何の未練も感じなかった。

 

 

私はしばらく会社を休職し、

結婚式の列席者の1人1人に、

出来る限り直接謝罪をし、

ご祝儀を返して回った。

 

 

ダイキとアカネのせいとは言え、

わざわざ足を運んでくれた人達に

迷惑をかけてしまった事は、

動かしようの無い事実だったからだ。

 

 

上司や同僚・友人たちは皆、

私に腹を立てること無く、それどころか、

披露宴であんな目に合わされた上に

素直に婚約解消もしてもらえない私に同情し、

励ましてくれたのだった…

 

 

大勢の人達から、あれほど

祝福してもらったにもかかわらず、

披露宴は途中で滅茶苦茶になり、

入籍さえせずに別れてしまった…

 

 

そのことに罪悪感を感じずには

いられなかった私だが、謝罪行脚の中で、

逆にみんなからの暖かい心遣いを受け、

ようやく少し肩の荷が下りたのだった。

 

その後、私は無事にダイキとの婚約を

解消することが出来た。

オマケと言っては何だが、

ダイキとアカネの双方から、

慰謝料を支払わせることも出來た。