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本編
スカコ「待ってレイジ、
お願いだから、帰ってきて」
レイジ「仕事の付き合いっだって
言ってるだろう?おまえの大げさな
構とってちゃんアピールに、
振り回されてる場合じゃねえの。
契約とれなかったら、
どう責任とるんだよ、ばか」
レイジは無情だった。
スマホの通話が終了してしまった。
慌ててかけ直したのだけど、
通話拒否されたらしい。
ああ、どうしよう。
刻一刻と、事態は悪化の
一途をたどっている。
自分の体に起きている異変は、
床で大きくなっていく赤い
水たまりと、腹部の激痛から、
容易に察しが付く。
このままでは母子ともに危ない。
だけども、一番頼りたい夫は、
私の話を聞く気が無い。
スカコ「きゅ、きゅう、救、急」
必死に119番の救急コール。
そうしたつもりだった。
でも、よく分からなく
なってしまった。意識が半分以上は
消えてしまっているかのようだ。
次に目を覚ましたのは、
病室の中だった。
ベッドの横に誰かがいる。
私の手を握って、
声掛けしてくれているようだ。
スカコ「ええ?もしかして、ミホ?」
ミホ「スカコ!!良かった、
意識が戻った!!落ち着いて聞いて。
これから帝王切開なの、
でも大丈夫よ、気を確かに持って」
幼馴染のミホだった。
何がどうなったのかは、
さっぱり分からないのだけど、
とにかく私は助かったようだ。
泣いて喜んでくれているミホを、
ぼんやりしながら眺めつつ、
これまでの経緯を思い出してみる。
あれは確か……。