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【第5話】閉店寸前のケーキ屋の私。誕生日の彼に手作りケーキ用意したのに「お前とはやっていけねえわ」捨てられてしまい…→やけになって河川敷のホームレスに「これ皆で食べて」ケーキをあげた結果…

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本編

初対面の人だったのに、私は勝手に親近感が湧いて

自分のことも話してしまった。

 

 

話を聞いてもらったお礼ではないが、

ただの荷物と化した彼氏へのケーキを

お爺さんに差し上げた。

 

 

スカミ「あのよかったらこれどうぞ、ケーキです!

彼氏に作ったんですけど、突き返されて…

よかったらご友人とでも分けてください、じゃあ」

涙が溢れてきて、私は足早にその場を去った。

 

 

その後、なんとか経営を続けていたものの、

ミヤジさんたちがいなくなった穴は大きく、

大口注文の受注が出来なくなった。

 

 

 

売上を下がる一方で求人も出したが、

即戦力になる人は見つからず、

店は活気を失っていた。

 

 

職人C「今日も受注ゼロだって…」

職人E「この店いつまでもつか…

職探しするか」

 

 

職人たちも不安になるのは無理はない。

私自身が一番よくわかっている。

早くこの状況から脱却しなければと

やけになりかけてた。

そんなある日、スーツ姿の中年男性が来店してきた。

 

 

スカミ「いらっしゃいませ」

男性「あの…つかぬ事をお伺いしますが、

あなたは2週間前、万羽川の近くで

泥まみれのホームレス風の男性に

ケーキをプレゼントしませんでしたか?」

スカミ「差し上げましたが、なぜそれを…」