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本編

帰り道、トボトボと歩いていると河川敷で

ボーっと座っているおじいさんを見つけた。

よくみると全身が泥で汚れていた。

 

 

(あれ?あのホームレスの人、まさか…)

ふと、川を見つめる男性のことが心配になった私。

おせっかいかもしれないが、気づいたら声をかけていた。

 

 

スカミ「あの…大丈夫ですか?

なんだか思いつめた顔をしてましたので」

お爺さん「ああ…いや、昔のことを思い出していて…

若い頃に付き合ってた女性を川の事故で亡くしましてね…」

スカミ「そうでしたか…」

 

 

(良かった良からぬことを考えてたわけじゃなかったんだ)

胸を撫で下ろした。不幸続きだったので、

行く先々でまた不幸が起こるのではないかと

不安になっていた。

ホームレスのお爺さんはそのまま話を続けた。

 

 

お爺さん「あいつを幸せにしてやりたかったのに

できなかったなあって」

スカミ「私もさっき彼にフラれたばかりです…

彼と幸せになりたかったのにな…」

 

 

お爺さん「あなたは若いしやり直せますよ」

スカミ「ありがとうございます

おじいさんもやり直せますよ

 

 

父がよく言ってました

生きている限り人は何度でも

立ち上がれるって」

お爺さん「そうですね。

お父様のおっしゃる通りだ」