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【第8話】妻が入った風呂の後に、なぜか毎日ひもがある→後日、俺は救急搬送され…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 風呂場になだれ込んで来た 救急隊員達は、俺を見ると、 すぐに湯船から救い出してくれた。 救急隊員「スカオさーん! 聞こえますかー? もう大丈夫ですよー!」 救急隊員達は、グッタリと ...
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本編
めまいや手足の痺れ、気持ちの悪さは
まだ少し残っていたが、
動悸は治まっているようだった。
エミコの姿が見えなかったので、
やって来た看護師に尋ねると、
看護師「さっきまで近くに
いらっしゃったんですけど…
スマホを見ながら出て行かれたので、
どこかに連絡をしに
行かれたのかな…?」
エミコはなかなか戻って来ず、
俺は待っているうちに
再び眠りに落ちた。
しばらくしてまた目覚めると、
俺の症状は随分と軽くなっていた。
エミコは余程心配してくれていた
のか、目を開けた俺を見た途端、
顔を歪めた。
スカオ「エミコ…心配かけてごめん…
もうだいぶ良くなったから、
心配いらないよ…
医者は…何か言ってたか…?」
エミコ「え…特に何も……」
スカオ「そうか……」
(もうこんな時間か…すぐに
退院して、会社に行けるだろうか…
もしもこのまま入院や手術なんて
事になったら、進行中の
プロジェクトはどうなるだろう…?)
体調が回復した途端、
仕事の事が気になった。
まずは上司に連絡を入れておこうと
思い、起き上がって電話を
探しに行こうとすると、
すぐ横に居た看護師に止められ、
怒られた。
看護師「昨日は本当に
危なかったんですよ?!
先生がいいと言うまでは、
大人しく横になっていて下さい!!」
俺は仕方なくまた横になり、会社への
連絡は、エミコに任せる事にした。
詳しい事情は話さずに、今、
病院に居る事と、今日は休む事、
詳しくはまた明日以降に報告する
という事を伝えてくれるよう頼むと、
エミコは「分かった」と言って
出て行った。