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本編

二人とも何を

言ってるんだろう。

私を、いつもの家から

追い出すというのだろうか。

 

 

父「まぁ最低限の面倒は

見てやるから。

学校にも行かせてやるし、

生活に必要なものも用意してやる。

 

 

ただし、母屋には来るなよ。

おまえはADHDで、

治る見込みは無いんだ。

 

 

なら、教育する時間も

手間も惜しい。

その分はリリカに

手をかける事にした。

 

 

なに、生きられる

ようにはしてやる。

そこは心配するな」

 

 

ああ、やっぱり

これは「追放」なんだ。

そっかぁ、これから

私はこの小屋、

じゃなかった離れで

暮らすのかぁ。

 

 

そう思った時、心から感じた。

自由じゃん、私!!!!

 

 

私以外の三人は、

さっさといつもの

家に戻って行った。

 

 

たぶん、生まれて初めて。

私は解放感というものを

味わったのだった。

 

 

離れ生活は、はっきり

言って快適だった。

夜は寂しいけれど。

テレビもないし。

 

 

ただ電気と水道は使える。

お父さんは「せめてもの情け」

とか言ってたなぁ。

 

 

生活できるようには

してくれていた。

それだけで十分だった。