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本編
私はアスカ。
29歳の在宅ワーカーで、
一児の母だ。
夫、幼稚園年中で一人息子のユウマ、
私の3人家族。
うちには、4歳の息子しか
子供はいない。
そもそも、在宅ワークしている私は、
延長保育を利用する理由さえない。
アスカ「先生、確認なんですけど。
私が延長保育を
お願いしたんですか？」
バラ組担任「そう聞いてます！」
アスカ「それはどなたに？」
バラ組担任「そんな詮索が
何になります？誰がどうとか、
言ってる暇があるなら、早く
お子さんをお迎えに来て下さい！
迎えに来てくれないと
困るんですよ！」
アスカ「お子さんというのは、
息子の事で間違いないですか？」
向こうもイライラしている
様子だったけど、
それはこちらも同じ事だ。何故なら
アスカ「息子なら、
もういますけど？」
バラ組担任「え？」
アスカ「ですから、息子はとっくに
帰宅して、いまお気に入りの
幼児番組に夢中です」
ユウマは、リビングで
ワクワク全開中。
楽しそうに、ぴょんぴょん飛び跳ね、
覚えたての「今月のお歌」を
熱唱しているのだ。
私は、そっとスマホを
耳から離して、リビングへ向けた。
ユウマの歌声が、
先生に聞こえるように。
