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本編
落ち込みそうになると赤ちゃんに
話しかけたり、子守唄を歌ったりして
気を紛らわせながら過ごしていると、
2日後、マイから報告の
長文メールが送られてきた。
お相手の女性の人物像、
タツヤの社内での評価に始まり、
不倫に関する様々な内容が
網羅されていた。
新たに分かったことは、2人が
噂になり始めたのはだいたい半年前、
つまりちょうど私が出産の為に
里帰りを始めた頃からだということ。
タツヤは結婚式に会社の友人も
呼んだし、結婚指輪も着けて
いるので、社内で既婚者だと
知られているのに、
2人は職場でも平気で
イチャイチャしているので、今では
会社中に悪い噂が広まっていること。
昼食や退勤もしょっちゅう一緒で、
特に水曜と金曜は必ずと言っていい
ほど一緒に退勤していくこと。
お相手の女性は自分の同期の
友達などに、タツヤとの関係を
打ち明けていること。
その友達の中には、タツヤとの
関係を快く思っていない人もいて、
今回の調査にも積極的に
情報提供をしてくれたこと。
メールの最後でまた私を
気遣ってくれたマイは、
「何でも協力するから、遠慮しないで
言って!」と書いてくれていた。
最悪の事態を想定して心の準備を
していた私は、メールを読んでも、
もうそれほどショックを受けずに
済んだ。
タツヤの浮気は決定的なものと
なったが、とは言え、社内の噂だけ
では何の証拠にもならないので、
私は興信所に浮気調査を
依頼することに決めた。
マイからの情報で、水曜と金曜は
一緒に退勤していくと分かっていた
ので、マイにも協力をしてもらい、
会社を出る前からマークできたので、
警戒心ゼロの2人の尾行はとても
簡単だったということだった。
そしてわずか2週間後、
私は興信所からの調査報告を
受け取った。
毎週水曜は映画デートの日、
金曜はお泊まりデートの日、
ということらしかった。