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本編
ふとナツキの方を見ると、
モモコ・課長・ミワ先輩の
3人の顔をせわしなく見比べて、
ただ戸惑っているようでした。
スカミ「ナツキ…これで本当のこと…
だいたい分かったんじゃない?
ナツキは今まで、モモコの話を
ずっと聞いてきて、正直、あれっ?
て思ったこと…なかった?
なんか、言ってること、おかしく
ない?って、一度も思わなかった?」
ナツキ「…………それは…」
スカミ「思ったことあったでしょ。
…友達のことを信じる。
って大事だけどさ…
人が本当のこと言ってるか、
嘘を言ってるか、
見極めるのも大事だと思うよ?」
ナツキ「……………………」
(ナツキの誤解が解けたみたいで
良かった…これでもう
仕事に戻れるかな…)
そんなふうに思った私は、
まだまだ甘ちゃんでした…
モモコ「で…でもっ!!
ミワ先輩がスカミをえこひいき
してるのは本当だし!!!
えこひいきされてるから、
スカミは評価してもらえて!!
私は評価してもらえなくて!!
やっぱりおかしい!!!
正当な評価じゃないです!!!」
課長「まだ言うのか……?
じゃあ聞くけど、モモコ君にとって、
正当な評価とは何だ?」
モモコ「そ…それは……
あ…昇給ですよ!!昇給!!!
スカミだけが昇給してて、
私はしてないなんておかしい!!!
ミワ先輩がスカミを
えこひいきしてるから、
スカミだけ昇給したんでしょ?!
あっ!……わかった!
……課長もスカミを
えこひいきしてるんだ!!!
だからスカミだけ昇給させたんだ!!
そうでしょう!!!」
課長「……まったく…話にならん……
こちらでは、仕事の利益率や、
達成率、顧客満足度、勤務態度などを
数値化して、総合的・客観的に、
複数人で判断して、
昇給や昇進を決めてるんだ!!
えこひいきなんてもので、
決定するものじゃないんだ!!」