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本編
しばらく知らないふりを
してくれるように頼むと
「わかった」と言ってくれました。
父から「でも、離婚すると
決めたなら、早めにケジメを
つけた方がいい」と忠告され、
離婚に向けて、父の知り合いの
弁護士に相談することに決めました。
仕事は休まず、実家から通いました。
仲間に迷惑をかけたくないし、
忙しくしている間は嫌な事を
考えずに済むので、
働いている方がラクでした。
仕事以外の時間も、弁護士と相談
したり、実家で家事をこなしたりと、
出来るだけ忙しくしていました。
3日後、まだ自宅療養中のタカシに
(どうせまたヤバミに会いに
行ってるんだろうな…)と思いつつ、
[タカシ、腕の痛みはどう?
ちゃんと家で大人しくしてる
でしょうね?もうお母さんの風邪も
治ったから、今日からマンションに
戻るね!夕方には帰るから]
とLINEを送っておきました。
「ただいま〜」そう言って玄関を
くぐると、奥から「おかえり〜」と
タカシの返事が聞こえました。
弁護士を連れてリビングに入ると、
タカシは
「あれ?お客さん?どなた?」と
驚いて立ち上がりました。
ついこの前までカッコよくて
自慢の夫だったタカシは、
まるで魔法が消えたように、
気持ちの悪い中年男にしか
見えなくなっていました。
スカコ「タカシ、驚かせて悪いけど、
ちょっとこっちに座ってくれる?」
タカシ「え…なに?どういうこと…」
私と弁護士がダイニングテーブルの
椅子に座ると、タカシも
戸惑いつつ席につきました。
私は無言で、興信所で
渡された報告書と、
証拠の写真を並べていきました。
スカコ「…離婚してちょうだい。
こちらは手続きを担当してもらう弁護士さん」
弁護士「どうぞ宜しくお願いいたします」
タカシ「……………」