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【ブログ限定】店で暴れる子どもの親「子供が騒ぐのが仕事w」→最後には母親まで大暴走した結果…【中編】

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【ブログ限定】店で暴れる子どもの親「子供が騒ぐのが仕事w」→最後には母親まで大暴走した結果…【前編】
中編はこちら▼ 後編はこちら▼ 本編 私はアスカ。 29歳、5歳の女の子を持つパート主婦だ。 夫とは、第二子をどうするか 話し合っている最中で、娘ミオからは ミオ「ママ、私は妹ちゃんが欲しいな」 と、可愛く依頼されている。 少し前に アスカ...

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【ブログ限定】店で暴れる子どもの親「子供が騒ぐのが仕事w」→最後には母親まで大暴走した結果…【後編】
前編はこちら▼ 中編はこちら▼ 本編 ユリカ「えー? 何なの、よそよそしい 言葉遣いして。感じ悪ーい。 私が、そっちのグループに 行かないのが気に入らないの? だってあんた達、うるさいんだもの」 アスカ「そういう事じゃないです。 前から注意...

本編

ママ友「アスカさん、どうしようね。

ユリカさんは、すぐ外食して

おしゃべりしたがるけど、

はっきり言って私は嫌なのよね」

 

今日も、幼稚園バスを待つ間に、

ユリカがみんなで食事に行こうと騒ぎ、

彼女をなだめるのに一苦労した。

やっと解散して、それぞれ子供の

手をひいて帰宅する時、

同じ方向の仲良しママ友が、

ため息まじりに私に告げた。

私もつい、全力で頷いた。

 

アスカ「困ったものだよねえ。

こんな話、幼稚園に

相談するわけにもいかないし」

 

ママ友「だよね。

幼稚園の中の話ならまだしも、

ママ友グループの間の

いざこざだもんね」

 

アスカ「やっぱり、

はっきり言わないと

分かってもらえないかもね。

この間、ちょっと強めに

今月はランチ会は

もう無理って言ったけど、

全然聞いていないわ、あれは」

 

ユリカは、私の申し入れなど

無かったかのように、来週でもいいから

お昼に集まろうと言い張っていた。

自分の意見をガン無視されたら、

私も気分は良くない。

揉めるのを覚悟で

 

アスカ「子供を放置しないで。

うわさ話に気を取られてないで、

少しは子供の面倒を見て。

それが出来ないなら、

もうランチ会には誘わない」

 

と、本人に厳しく言うしか

ないんじゃないかと、

最近は真面目にそう思っている。

ママ友は、やや首を傾げた。

 

ママ友「言ったとして、聞くかな?

あのユリカさんが」

 

アスカ「うーん、そうかも」

 

確かに、一理ある。

揉めると承知で、

きつい意見を言って聞かせても、

スルーされたらそれまでだ。

ランチ会に誘わなくても、

勝手について来る事も考えられる。

幼稚園バスの待合で

顔を合わせる以上は、

完全にシャットアウトは

難しいかもしれない。

ほんとに厄介だわ。

 

ママ友「私、秋のバザーが

心配なのよね。

来月あるでしょ?」

 

アスカ「ああ、バザーね」

 

ママ友の指摘に、

私ははっとした。

幼稚園では、春と秋に

チャリティーバザーを開催する。

各家庭で不要品を持ち寄り、

青空市のような案配で、

ご近所さんにも園の庭を

解放して販売するのだ。

売り上げは、ボランティア団体へ

寄付するのが恒例になっている。

 

言われて気づいたが、

それも頭痛の種だ。

何しろ、ユリカは欲しい物があれば、

販売前に勝手に値段をつけて

持って行ってしまう。

春のバザーでもそうだった。

 

ユリカ「あっ、

このバッグいいじゃない!

2000円?なら、関係者割引で、

200円でいいよね」

 

裕福なご家庭のママさんが、

もう使わないからと、

ブランド物のバッグや小物を

いくつか持ってきてくれた。

少し古いデザインだったけれど、

大切に保管されていたようで、

どれも状態はとても良かった。

チャリティーバザーという趣旨から、

あまり安値はつけないものの、ご厚意で

 

裕福なママ「お求めやすい価格を

つけてくださいね。

売り上げでボランティアに

貢献できるなら、お幾らでも構いません」

 

と言って頂いたので、

目玉商品にしようという話になった。

オークションを開いてもいいね、

などと、役員はみんな喜んだのだが、

それを勝手に持ち帰ってしまったのだ。

その裕福なママさんが

持ってきてくれた品は、

申し訳ていどに一点だけ残されたが、

他はまとめて1000円にされてしまい、

バザー開催前に無くなった。

もちろんPTAの会長さんや、

園長までが「返して下さい」と

申し入れたけど、

ユリカは結局返さなかったと聞いている。

 

バザーが、また荒らされたらどうしようか。

頭が痛いところだ。

私は、役員ではないけれど、

手伝いをする事になっている。

 

ママ友「あれだけ話を聞かない人でしょう?

普通、PTAの会長さんや、

園長先生にも返して

と言われたら、返すよね?

それを軽く無視するんだもの、

私達の苦情なんか、

全部左から右に受け流されそう」

 

アスカ「考えられるわ」

 

私達は顔を見合わせ、ため息をついた。

そうこうしているうちに、

バザー当日になった。

雨なら体育館開催だったけど、

幸いにも秋晴れになった。

園庭には、朝からたくさんの

ご近所さんに、やや遠方からも

お客さんが来てくれている。

バザーやチャリティオークション、

それに屋台での軽食、

みんな思い思いに楽しんでいるようだ。

 

言うまでもなく、ユリカ親子も

絶好調で楽しんでいるらしい。

サクトくんは大はしゃぎ、

お客さん達のあいまを、

たぶんわざとだろう。

全力疾走で駆け抜けていた。

ユリカはちらちらと、

サクトくんの様子を伺ってはいるものの、

相変わらず注意しようとはしない。

私達のママ友グループは、

さすがに多少は居心地が悪いのか、

違うグループの集まりに入り込んでいた。

 

ママ友「また、サクトくんを放置してるわ」

 

遠くからそれを見ていた私や、

ママ友が、息子を止めようとも

叱ろうともしないユリカを見て、

みんな顔をしかめた。

彼女は、屋台で買ったらしい

紙コップの飲み物を手にして、

何やら話し込んでいるようだ。

 

ママ友「どうする?

注意しに行く?」

 

アスカ「そうだね、行こうか」

 

園庭には、お年寄りや小さい子、

体の不自由な方も何名か

いらっしゃっている。

その誰かに、サクトくんが

ぶつかりでもしたら、大ごとだ。

出来れば、先生が一緒に来てくれると

いいのだけど、あいにく忙しいようで、

手が空いている先生は見つからなかった。

仕方ないと思い、私は思い切って

そのママ友グループに近づいた。

 

ユリカ「信じられないよねー!

売り物全部、PTA会長の家に保管だって!」

 

ユリカの不満を訴える大声が聞こえた。

どうやら、春のバザーで大事な商品を

大量に持ち帰られた事から、

今回は対策されたのが

気に入らないらしい。

話を聞かされているママ友グループは、

みんな困惑顔だった。

どこにいても、ユリカは悪い意味で

目立つ人だし、扱いが難しい人と

思われているのだろう。

 

ママ友「信じられないのは、こっちの方よ」

 

ママ友がつぶやいた。

私も同感だ。

騒いでいるユリカの肩を、

私は軽くたたいた。

 

ユリカ「はぁ?なに?

急に触んないで欲しいんだけど」

 

アスカ「私も触りたくありませんよ。

お話に夢中のようなので、肩を叩きました」

 

私は、あえて敬語で話しかけた。