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本編

ジン「もうすぐ大会だ。

もしかして個人戦に出られるかもだし、

頑張るわ」

 

 

かっこ悪いかもと思いつつも、

それっぽい事を言って、

何とか虚勢を張る俺だった。

 

 

高校のスポーツ大会は、

何といってもインターハイが

一番華やかだ。

 

 

でも、二年生はなぁ。

小さい大会が今のところ精一杯だな。

 

 

部活に顔を出すと、

みんなウォーミングアップをしていた。

だいたいは柔軟からのランニング、

縄跳び、腹筋その他ってところ。

 

 

さっそく体を温める。

ランニングが始まると、ちょっと嫌だ。

 

 

先輩「は?

サッカーコートの付近は走りたくない?」

 

 

何か、一年生がごちゃごちゃ言ってた。

ははは。

そうだよな、

サッカー部が使っているあたりには、

そりゃもう女子が詰めかけてて、

どえらい事になっている。

 

 

こっちには目もくれないんだもんな、

走ってると虚しくなるのは分かる。

 

 

後輩「やー。恥ずかしいんですよね」

先輩「悔しいの間違いだろ?

二年生にイケメンエースがいるからなぁ」

 

 

ジン「あー、ゲントですか」

後輩「先輩の同期ですか?」

ジン「同じクラスだけど、

俺はあいつと接点ないから

良く知らない。

 

 

とりあえず女子人気が

凄いって事くらいなら聞いた事ある」

後輩「ジン先輩、そんなとこ走りたいですか?

イケメン野郎のモテっぷりを

眺めながら走ったって、

楽しくないですもん」

 

 

ジン「分かるけどさ」

先輩「あほか、おまえら。

そんなのどうでもいいんだよ、

つーか部活なめてんのか?

真面目にランニングしろっつーの」