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【第20話】ママ友の息子が夫の高級車をボロボロに!修理代を請求すると…
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本編
本職の迫力を1ミリも隠さず、
がっつり凄んだ。
アツミ旦那さんは気絶寸前、
アツミさんも真っ青になって震え上がった。
幹部「オヤジ。ありゃ彫りもんじゃありませんや。
おおかたシールでしょう。
最近は流行ってるらしいですよ。
シールタトゥーとかいうの」
アスカ父「ああ?
極道舐めてんのか、コラッ!」
アツミ夫「ヒィッ!
す、すみません……」
アスカ父「兄ちゃんよう。
若いやつの単なる流行だってぇんなら、
別にどうでもいいんだ。
バラだろうが十字架だろうが、
シールだろうが、好きにせえ。
ただ、極道名乗ってそれを見せびらかすのは、
ダメだ。
堅気が極道のふりするだけでも許されねぇのに、
値打ちが下がる真似されちゃあな」
微妙に、こちらが怒って欲しいポイントを外して、
極道的なお怒りポイントについて、
説教を始める父だった。
ただそれだけに、
本物だという説得力がプラスされたようで、
二人はあっというまに土下座態勢になった。
アスカ父「車を見たぜ。
ありゃ酷ぇな。
子供がやらかしたってのが、信じられねえよ。
アツミ夫「は、はい……弁償します」
アスカ父「あの車はな、
うちの娘むこが宝物みてえに大事にしてたんだわ。
俺もよく知ってる。
娘むこは、俺にとっちゃ実の息子も同然だ。
こんなの見せられて、黙っちゃいられねえなぁ。
ガレージの中に防犯カメラがあった。
ばっちり録画されてたのも確認済みだ。
子の不始末は親が尻ぬぐいするもんだ。
じたばた悪あがきして、
インスカ組を怒らせるなよ?」