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【第12話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
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【第1話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
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本編
同僚「とにかく本人と話せよ、
パパの何がダメなのか、
本音を聞かせてくれってな。
妻と娘じゃ立場が違うんだ、
向こうはもともと他人だが、
娘は実の子なんだからさ」
同僚は、めげずにいろいろ
助言をくれる。いいやつだよ。
俺は頷いてみた。はっきり言って
望みは薄いが、確かにアヤと直接
話していない現状を打破すれば、
何かが変わるかもしれない。
俺にとって、多少なりとも
救いにはなった。
そうやってチャンスを伺いながら、
俺は代わり映えのしない日々を
過ごした。
まぁ、少し変わった点があると
するなら、カツミはもはや
俺を罵る手間さえ
惜しいとでも思ったのか。
いつのまにか、
無視されるようになっていた。
それでも俺は耐えた。
アヤと会えれば。話が出来れば。
その念願を胸にひたすら
仕事に精を出し、気が付いたら、
暦が変わっていたのだった。
いよいよ高校受験、そして卒業。
アヤは3月で15歳になる。
卒業式にはぜひ出席したい。
これだけは譲れない。
俺は1月のうちに日程を調整し、
卒業式だけは確実に
休めるように手を打った。
身だしなみも整え、
アヤに恥をかかせないよう、
精一杯に気を遣った。
そのつもりだ。
そして、当日が近づいた
ある日の夜。
スカオ「アヤの卒業式には、
俺も行くからな。
一緒に行くのが嫌なら、別々でも
いい、会場で合流しよう」