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【第11話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 娘の事も聞かれたが、 答えるのが難しい。 本当に、娘とはほとんど 顔を合わせていないから。 もっとも、顔を合わせてたと しても、あまりいい状況には なれないとも思う。 妻から、娘が俺...
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【第1話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
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本編
そういうやりとりがあった事を
話すと、同僚は顔をしかめた。
同僚「そこまでひどくないだろう?
そんな噂も聞かないぞ」
スカオ「女性社員限定で、
噂が出回ってるかもしれない」
同僚「大丈夫だって、
聞いた事ないから。ほんとに。
娘さん、そんなに神経質に
なってるのか。受験生だからか?」
スカオ「俺はそう思ってるよ。
受験が落ち着けば、また元の
家族に戻れるって、期待している」
俺はコーヒーをすすった。
焼鳥屋への寄り道は、
妻にこっぴどく叱られたので、
控えている。
最近はもっぱら、会社の休憩室で、
カップベンダーの安いコーヒーを
飲みながら、同僚と
話してばかりだった。
彼に語ったのは、本心だった。
きっと今は受験が関係して、
妻も娘も神経がとがりきって
いるのだと。
俺がそういうところに
気が回らなくて、二人を
いら立たせているのだと。
受験が終わって一段落すれば、
少しはましになるに違いない。
でも、同僚は首を傾げた。
同僚「どうだろうなぁ。
女性の心理は良く分からないが、
いったんダメになったら、
もう取り返しがつかないのが
女心ってやつらしいぞ」
スカオ「やめろ、脅かすな」
同僚「漠然と、受験さえ
終わればって思ったりしてないで、
本人に話を聞けよ。奥さんは、
もう手の施しようがない感じだが、
娘さんは、まだ分からないだろう?」