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【第9話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 カツミ「早いのねえ」 スカオ「早い? もう11時半だぞ」 カツミ「それがどうしたのよ。 どうせ、またどこかの居酒屋か 焼鳥屋で、友達と 飲んでたんでしょ? いいご身分だこと」 スカオ...
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【第1話】嫁と娘が俺を馬鹿にし続けた結果→俺は娘の中学卒業式の日に消えた…
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本編
カツミのパートに頼ってしまって
いる部分はある、それは認める。
だからと言って、
帰ってくるなは違うだろう。
残業かダブルワークで稼げ、
それ以外に遅くなる理由なんか
あり得ないとは、
いくら何でもあんまりだ。
俺をATM程度にしか
思っていないのか?
人間以下か、俺は。
スカオ「カツミ、変わったな」
カツミ「はぁ!?
私が変わったというより、
あんたが変わらなさすぎるのよ。」
カツミ「いつまでも学生気分が
抜けてない40のオヤジなんて、
みっともないったら」
もうこれ以上は話をしても
無駄のようだ。
同僚から提案をしてもらった
ものの、手紙を書いたところで
読んでくれる見込みは薄い。
手詰まりを感じつつ、
俺は寝室へ足を向けた。
もうすっかり、
夜のコミュニケーションから
遠ざかったが、それでも寝室を
別にしたいとまでは言い出さない
だけ、まだましなのかもしれない。
……虚しいなぁ。
同僚「そうか、奥さんは
そんなに頑ななのか」
スカオ「まいったよ。
やっぱり金の問題かね。
俺の稼ぎが、人に自慢できるもん
じゃないのは間違いない。
パートが辛いんだろうか」
同僚「そこは、本人に
聞かなきゃわからんがね。
娘さんの方はどうだ?」
また同僚と話をする機会があり、
俺は帰宅後の妻とのやりとりを
説明して、かなり同情された。