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本編

シュウト「うるせーっ!!

カオリなんてブス、

俺は好きじゃねーし!」

 

ミコ「ひどい事言わないで!

カオリちゃんは可愛いじゃん、

みんな大好きだもん!」

 

ミコが叫ぶ。シュウト君は、

大人の目から見れば明らかに

照れ隠しだと分かる態度だった。

しかし、まだ4歳の幼稚園年中さん

には分からないのだろう。

 

カオリちゃんはブス呼ばわり

されてしょんぼり、

ミコは本気で腹を立てたようで、

シュウト君に食ってかかっている。

 

ちなみに、ユウスケ君は

ぼう然と立ち尽くしていた。

 

シュウト「ミコはうるせーんだよ!

ナマイキブス!

カオリはションボリブス!

どっちもブス!」

 

さすがに、もう黙っていられない。

アツミさんに何とかして

もらおうなんて、

甘い事を考えた私がばかだった。

 

腰かけていたベンチから、

慌てて立ち上がり、砂場へ急ぐ。

シュウト君は大暴れモードに

突入していた。

 

砂の山を蹴り飛ばし、

ロボットを持った手で

何度もパンチしている。

 

完成間近だと、女の子達が

喜んでいた砂の山は、

見る見る崩れて、

哀れな姿になり果てた。

 

ミコ「あーっ!?

シュウト君、いけないんだ!」

 

カオリ「もうすぐ出来たのに……」

 

ユウスケ「やめろよ、シュウト!」

 

やっと我に返ったらしいユウスケ君

が、シュウト君に文句を言った。

でも肝心の本人は聞いちゃいない。