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【第10話】祖父が架空請求業者に「支払いますのでウチに来て」と言ったら→翌日…
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本編
ジン「あれ、じいちゃん」
ゴウ「お電話代わりました。
ええと、ゴクスカ組の方?
うちの孫が何か粗相でも」
寝たはずのじいちゃんが、
後ろにいたのだった。
トイレにでも起きた?
いや違うな。じいちゃんの事
だから、抜き打ちで、
俺がさぼってないかを
確認しにきたってところだろう。
その結果、俺とヤマノの
やり取りを聞かれたようだ。
じいちゃんは、ヤマノと何か
話し込んでいた。今までの
経緯を聞き取りしていたらしい。
ゴウ「そうですか、
それは済まない事をしましたね。
若い者ですから、まだ世間様が
よく分かってないんですよ。
どうか許してやってください」
ヤマノ「てめぇもあほか?
孫も孫なら、ジジィもジジィだな。
世の中が分かってねえ。
あのな。
極道に失礼をした時の詫びには、
作法があるんだよ。
堅気に向かって、
指をよこせとまでは言わねぇ。
それなりの誠意を見せろや」
ゴウ「ああ、そうですか。
なるほど、誠意をね。
じゃあ、さっそくですが、
明日にでも」
ヤマノ「お、話が早いな」
ゴウ「ところで私、
あなたの仰る通りジジィでして。
先ほど聞きましたが、
集金に来てくださるとか。
ジジィがそちらに出向くより、
若い方にご足労願った方が
早いでしょう」