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【第17話】妊娠中電車で仲良くなった女性→後日とんでもない事態に…

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【第1話】妊娠中電車で仲良くなった女性→後日とんでもない事態に…
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本編

刃物が突き刺さる感覚を想像して、

私は恐怖のあまり、へたりこんだ。

やっぱりダメ!?

だけども。

衝撃は襲っては来なかった。

代わりに女性の叫ぶ声、そして

 

コワモテ「やめろ!!」

 

男性の怒鳴る声が、

頭上から降ってきた。

びっくりして顔をあげる。

スキンヘッドの男性が、

もがいているミカコを

取り押さえているところだった。

 

ミカコ「何よあんた、

邪魔しないでよぉ!」

 

コワモテ「バカな事してるんじゃ

ねえよ!そこの妊婦さんから

赤ちゃんを取り出すだぁ!?

目ぇ覚ませ!!」

 

名前を知らない、

いかつい系のあの人。

コワモテさんと呼ぼう。

彼は、たくましい腕で

ミカコをあっさりねじ伏せ、

包丁を奪い取った。

錯乱する女性の泣き声が響く。

 

コワモテ「おい、あんた。

大丈夫か?」

 

スカコ「は、はい」

 

コワモテ「いま、救急車と

警察を手配する。

あんたはとりあえず、

そこを動くんじゃねえぞ。

体にどんな影響があるか、

分からねえんだからな」

 

コワモテさんは、

低い声でそう言った。

顔は怖いし、口調も荒っぽい

けれど、私を心配している様子が

目元に現れている。