前回の内容はこちら▼
【第11話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 タクヤ「君のお父さんも お母さんも、何というか。 100年くらい昔なら、 常識で通用したかもしれない 価値観にこだわってたんだよね。 たぶん、今もその考えは 変わってないかもしれない...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
こちらもおすすめ▼ 本編 私はスカミ。 現在は27歳の大手商社に 勤めるOLだ。 私は今、交際1年の恋人 タクヤと向かい合っている。 女性としての人生で、 恐らく最大級のイベント 「プロポーズ」だ。 タクヤ「どうかな、スカミ。 俺と結婚して...
本編
タクヤ「大丈夫、
俺も現代人だから。長男様々で、
女の子は不要とか、そんな
かび臭い考え方はしてないよ。
もしスカミが間違った方向に
行きそうだったら、
体を張ってでも止めるから」
彼の笑顔がまぶしい。
私は、彼のプロポーズを
受けようと決心した。
祖父母に話をすると大喜びされ、
早速顔合わせをしよう
という話になった。
この際、両親はどうでもいい。
事後承諾か、何ならスルーでも。
そこまで心が決まっていた。
祖父「タクヤさん、
孫をよろしくお願いします」
祖母「私達にとっては、
娘も同然です。この子の幸せを
祈っているんですよ」
タクヤ「もちろん、
お任せください」
タクヤは、祖父母に
頼もしく請け合ってくれた。
和気あいあいとした時間。
私は幸せを感じた。
ところが。
祖母「あら?」
突然、インターフォンが鳴った。
同時にがちゃがちゃと音がした。
鍵を回す音だ。いったい誰!?
慌てて玄関に行ってみると、
そこには両親の姿があった。
少なくとも15年くらい。
ほぼ音信不通だった両親は、
記憶にある姿よりも老け込んで、
しかもやつれていた。
二人とも顔面蒼白。
これは、何かあったに違いない。
父「スカミ!久しぶりだな!」
母「すっかり大人になって」