前回の内容はこちら▼
【第17話】夫「子供は俺によこせ!」→出産直後の赤子を奪い取り浮気相手と逃走し…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 産院に到着し、不安な気持ちの まま診察を受けると、まもなく 生まれるだろうとの事だった。 義両親が駆けつけて来てくれた ので、少しホッとした。 義母がナオトに電話を してくれたが、な...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】夫「子供は俺によこせ!」→出産直後の赤子を奪い取り浮気相手と逃走し…
こちらもおすすめ 本編 人生で最も幸せな出来事の1つ、 出産。 だが… 私の出産前後に起きた 出来事は、まさに修羅場…… これまでの人生の中で、 最悪・最凶の出来事だった…… 私の名前はアスカ。29歳。 結婚2年目で、初めての 子供を身ごも...
本編
義両親がナオトに連絡をしてくれた
ようだったが、ナオトは姿を
見せず、連絡も来なかった。
私の方からもLINEを送ってみたが
既読は付くものの、相変わらず
返信は一切来なかった。
翌日には両親が到着し、
これまた大喜びしてくれたものの、
ナオトがまだ来ていない事を
知ると、たちまち顔を曇らせた。
母「お仕事…そんなに
忙しいのかしら…
神戸に居るんでしょ?
新幹線ならすぐ来れるのに…」
父「そんなこと、
アスカに言っても仕方ないだろ?
ナオトくんにも、色々と
事情があるんだろうし…」
仕事がある両親は、
その日のうちに島へ帰って行った。
ナオトは結局、その日も
産院に来なかった。
義両親は憤慨を通り越して呆れ
果て、私に謝ってばかりいたが、
私は目の前の赤ちゃんが、
ただ愛おしくて…愛おしくて…
正直、もうナオトの事は、
あまり気にならなくなっていた。
その産院は、産後1日目は
昼間のみ母児同室という
システムがったのだが、
ラッキーな事に私の個室は
新生児室のすぐ近くだったので、
私は赤ちゃんを預けた後も、
新生児室へ行ってガラスに
へばりつき、ニマニマしながら
我が子の姿を眺めていた。
すると、数歩離れた所で、
同じようにガラスにへばりついて
いる女性と目が合った。