前回の内容はこちら▼
【第3話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 そうなると、会社を実子に 継がせたいという思いが、 いつのまにか芽を吹いたと してもおかしくはないだろう。 ただ、父の中では 「跡継ぎ=男子」という 図式が出来あがってしまい、 しか...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】弟ばかり溺愛する両親「息子だけでいい!」→私が祖父母に引き取られ20年後…
こちらもおすすめ▼ 本編 私はスカミ。 現在は27歳の大手商社に 勤めるOLだ。 私は今、交際1年の恋人 タクヤと向かい合っている。 女性としての人生で、 恐らく最大級のイベント 「プロポーズ」だ。 タクヤ「どうかな、スカミ。 俺と結婚して...
本編
スカミ(ダイちゃんのせいだ)
弟を恨んだ事もある。
いや、正直に白状してしまえば、
恨みっぱなしだった。
父「ダイキ、勉強ができる子に
育つんだぞ。いい大学へ行って、
お父さんの会社を継いでくれよ」
母「どうせなら、スポーツが
できる子にも育って欲しいわね。
文武両道のエリート二代目社長
なんて、いいと思わない?」
父「おお、それはいいな
野球かサッカーか、
何か団体競技をやらせよう。
リーダーシップを学んで
もらわないとな。何せ次期社長だ。
ついでに英会話も」
母「あら、近頃は中国語もビジネス
では注目されてるっていうわよ」
父「英語と中国語か。そうだな、
まずは語学の塾に行かせるか」
両親は浮かれていた。
今思えば、ダイキ本人の意思や
希望はそっちのけだったの
だけども、当時の私には
そこまで気は回らなかった。
英語もスポーツ少年団も、
私だってやりたい。
単純にそうとしか
思っていなかった。
スカミ「パパ、ママ。
スカミも英語勉強したい。
させてくれるんだよね?
あと、幼稚園のお友達がミニバスケ
やってるって。スカミちゃんも
どうって、誘ってくれて」
必死にアピールしてみたけれど、
完全スルーだった。
英語に至っては、つい最近まで、
某キャラクターのジュニア英会話
教材を取り寄せるって
話になっていたはずなのに。