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【第24話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 カネナリ「騙されたままで幸せ……???」 ワルミ「えぇ!!そうなんですよ!!! 客は『最高級の肉を食べる』 という夢を求めて、 タカウマ亭にやって来るんです。 実際、肉が最高級かそう...
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【第1話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…
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本編
スカコ「黙ってるからって、
気付いてないとは限りませんよ?」
カネナリ「いずれにせよ、
今日は来て良かった。
ワルミさん自ら、私の判断が
正しい事を証明してくれたのだから。
やはり今回の件は、
白紙に戻すのが正解のようだ」
カネナリさんの言葉で、
ワルミさんはようやく気付いたようだった。
どうやら自分が、
取り返しのつかない事を
してしまったのだという事に……
カネナリ「最初にお伝えした通り、
今回の件は、全てキャンセルとさせて頂く!」
ワルミ「……ほ、本当に……
それでよろしいんですの…?
きっと後悔なさる事になりますわよ…?」
カネナリ「後悔しない為の白紙撤回なのだが。
まだ何か言いたい事でも?」
ワルミ「キャンセル料……
かなりの額を頂く事になりますけど…
本当によろしいんですの…?」
ワルミは破れかぶれになっているのか、
ついにカネナリさんにまで
邪悪な顔を見せ始めた。
(あ〜あ…カネナリさんを
脅すような事を……そんな脅しが
通用するような相手だと思ってるの…?
相手は紳士的ではあるけど、
海千山千の猛者なんだよ?)
カネナリ「……構わない。
ただし、法外な値段だと判断した場合、
こちらもそれなりの対応を
させて頂く事になるが」
カネナリさんの目は、
先ほどまでとは違う、
冷たい光を放っていた。
(ヤバイ……ヤバイよワルミさん!!!
早く謝っちゃいなよ〜!!!)
ところがワルミさんは、
鈍感なのか何なのか、
ピリつき始めた雰囲気を気にする事なく、
再びカネナリさんに
ベタベタとすり寄り始めたのだった……