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本編
ワルミ「は…はぁ〜っ?!
ど、どこからそんなデマが
広まったんだか…!!
ウチは60年、ず〜っと変わらず、
最高級の肉を使ってますわよ〜!!!」
(内情を全て知っている私の目の前で、
堂々と嘘をつくなんて…
呆れて物も言えないわ!!!)
カネナリ「いや、その方の話を受けて、
私の方でも少し調べさせてもらったよ。
確かに最近、業界内でタカウマ亭の
良くない噂が出回っているそうじゃないか!」
ワルミは私をキッと睨みつけ、
文句を言おうとしたようだったが、
そうなると、1,000万円分の肉を
一方的に当日キャンセルした話に
なってしまう事に気付いたのか、
「ムググ……」と、うめき声を漏らした後、
再び媚び媚びの態度で
カネナリさんに擦り寄って行くのだった……
ワルミ「そ、それは全くの、
事実無根のデマなんですのよ〜!!
きっとライバル店が、ウチの評判の良さを
妬んで流したんですわ〜!!!
あっ!そうですわ!!良ければこの後、
タカウマ亭にいらして、ご自分の舌で、
直接お確かめになって下さいませんこと〜?!
必ずや、ご満足頂ける筈ですわ〜!!!」
カネナリ「あいにく今日は
そんな時間は無いんだ。
申し訳無いが、会社として
大きなお金が動くことになる以上、
そして、社員全体に関わってくる
事柄である以上、
このような不安要素を抱えたまま、
話を進めることは出来ない。
すまないが、今回の話は無かった事に」
ワルミ「お、お待ち下さい!!!
………それ、どこのどなたですの?」
カネナリ「は?」
ワルミ「カネナリさんに
ウチをおすすめした人物ですよ!!
ウチが肉のランクを落として、
不誠実な商売をしているだなんて…
何か大きな誤解をされているようですから、
その方に直接お会いして、
誤解を解かせて頂きますわ!!!」
(ワルミさん、必死だな…
きっと嘘八百で丸め込むつもりで
いるんだろうなぁ〜……)