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【第16話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…

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【第15話】30年取引してきた老舗ステーキハウスに納品当日「肉1,000万分納品なしで」→向かいにあるステーキハウスに納品を始めた結果…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 ワルミ「…………最高の肉ですって? 昨日今日、店を始めたばかりの ペーペーが、笑わせんじゃないわよ!w スカコさんとこの肉はね、 値段が高い割に大したことないのよ!! もっといい仕入...

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本編

キヨカさんはまだ年若く、

一見自信なさげで、

か弱い乙女のような雰囲気ではあるものの、

中身は意外にも、かなりのしっかり者だった。

 

そればかりか、ワルミさんより数段上の、

肝の座ったところを感じさせ、

私は、ただただ感心してしまうのだった…

 

ワルミ「ハッ!ど素人が、

知ったような口きいちゃって!ww

だいたいねぇ、あなた、

場所選びからして間違ってんのよ!!

ウチの店の近くに、ステーキ丼なんて

貧乏臭い店を開店するなんて、

ビジネスセンスのカケラも無いじゃないの!!

まさか……ウチに勝てるとでも

思ってるの???www」

 

キヨカ「え〜?勝とうだなんて、

最初から思ってませんよ〜?

ただ、ターゲット層に対する立地条件や、

人の流れなんかをトータルで考えた結果、

この場所になっただけです〜。

タカウマ亭さんの近くになったのは、

たまたまです〜。でも…

お互いに、良い相乗効果が

出るんじゃないかって思ってますよ〜?」

 

ワルミ「相乗効果ですって!?

なに勘違いしてるんだか…ww

ウチとこの店じゃ、

全く格が違うじゃないの!!!

ウチの店は創業60年!!

それに比べてこの店は何?

1年以内に潰れるんじゃないの〜?www」

 

キヨカ「ウフフ♪どうでしょうね〜?

私は一生懸命頑張るだけです〜!

この先、どちらのお店が生き残るかは、

お客様が決めることだと思いますよ〜?」

 

(本当にその通りだ…キッチン・キヨカは、

評判が評判を呼んで、連日長蛇の列…

SNSでも頻繁に取り上げられてるし、

お肉の仕入れも売り上げも、右肩上がり…

 

一方タカウマ亭は、業界内で良くない方で

噂になってるのに…ワルミさんは

気付いてないのかしら…??)

 

ワルミ「あなた、どこまでも自信満々ね〜!ww

だけどね、タカウマ亭は

この先安泰だって確定してるのよ!!!

なにせあの、SKTホールディングスの

御用達になるんだから〜!!!www」

 

キヨカ「SKTホールディングス〜…?!」

 

ワルミ「そうよ!!w驚いたでしょ〜?

あなたなんかの店には、逆立ちしたって

真似出来ないでしょうね〜!ww

あなた、もう負けが

確定しちゃってるのよ〜!!!」

 

スカコ「ワルミさん…いくら大口の

お客様を獲得したからって、

そんな言いかた無いじゃないですか!!」

 

ワルミ「はいはいはい。

弱者は弱者の味方をするものよね〜!ww

構わないわよ?せいぜい

今のうちに庇い合ってれば〜?

負け組同士、共に消えゆく

惨めな運命なんだから〜!!www」

 

その時、道路脇に高級車が停まり、

運転手が素早く開けたドアの中から、

1人の紳士が姿を現した…