前回の内容はこちら▼
【第13話】毒親の母が893の事務所に俺の履歴書を送り、俺の就職が決まった→20年後…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 俺も思わず「はぁ?」となった。 履歴書?何の話だよ、 送ってないよそんなの。 カノウ「それならそうと、 早く言えや。だったら オヤジがお待ちだ。こっち来い」 問答無用だった。 もうワ...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】毒親の母が893の事務所に俺の履歴書を送り、俺の就職が決まった→20年後…
こちらもおすすめ▼ 本編 うわああああ! 何だよこれ、本当に 人間同士がやってるのか!? 俺は、目の前に広がる光景に、 すっかり震え上がっていた。 一人の、それも棒切れ一本 持っていない男を、 複数の男たちが取り囲んでいる。 敵対男性「助、...
本編
ジン「絶対服従ですか」
カノウ「反抗しても、別にいいぞ?
命が要らねえっていうならな。
うちは極道の組織だ、そこら辺の
生ぬるい会社と一緒にすんなよ?」
カノウさん、いやカノウの兄貴は、
右も左もわからない俺に、
任侠世界の決まり事を
細かく教えてくれた。
もちろん優しく丁寧な
指導なんかじゃない。
一回で覚えろ、同じ事を二回以上
言わせたら「ヤキ」入れるぞと、
最初にきっちり言われた。
カノウ「組長はオヤジだ。
極道社会は、昔の家制度と
同じ構造になっている。
組織の頂点はオヤジ、次が若頭。
家で例えるなら組長は父親で、
若頭は長男の立場だ。
てめえはまだ部屋住みで、
そういうのは準構成員という。
組長とオヤジと呼んでいいのは、
盃をもらって、正式に組の
一員となってからだぞ。
てめえより先輩は、全員が兄貴だ」
ジン「は。はい」
カノウ「あのな、
そう怯えるんじゃねえよ。
今のうちに教えておくが、
この世界でビビりは命に関わる。
ビビってる、怯えてると
思われたら、何をされるか
分からねえんだ。生きていけねえぞ。
極道が喧嘩する場所を、
鉄火場というんだが、ここで
ビビッてたら真っ先に命を狙われる。
死にたくなけりゃ、
命がけで見栄を張れ」
こうして、俺の極道修行が始まった。