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【第5話】グリーン車の指定席に知らない大学生が!→妊婦の私から勝手に席を横取りし…
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本編
こういう時は、
やっぱり母が頼りになる。
その母も、仕事では役職について
いて、実の娘である私を里帰り出産
させるのが限界という忙しさだ。
母には申し訳ないのだけども、
受け入れてもらえるだけでも
助かるという心境だった。
スカコ「そうだよね、
そんな気がする。大丈夫。
ゆっくりのんびり
そっちに向かうから。
ちゃんとグリーン車に乗るから、
問題ないよ」
母「そう?じゃあ待ってるからね。
くれぐれも無理はしないで。
具合悪くなったら、
すぐ駅員さんに言うんだよ」
スカコ「はーい」
アラサーであっても、
娘は娘なんだなぁ。
以前の私なら「過保護だよ」と
笑うところだけど、
これから母親になろうという
立場に立ったら、
ほんのちょっとだけ、
親心が分かったような気がするね。
妊婦を気遣ってくれる優しい人は、
駅にはいっぱいいた。
エレベーターでは、さっと先を
譲ってくれた男性、改札付近でも、
大丈夫ですかと声をかけてくれた
女性、親切にも手荷物を
引き受けてくれた駅員さん。
ああ、都会も捨てたものじゃないわ。
感動しながら、ホームに到着し、
いよいよ乗車。グリーン車は
さすがの雰囲気だった。
もう入った瞬間から雰囲気が違う。
これなら一時間半の旅も、
きっと快適だ。