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本編

最後まで、詳しい話をしようとせず、

母は一方的にしゃべり倒すと、

校門から離れていった。

少し先の道路沿いに、

ベンツっぽい車が止まっている。

 

母はそこに向かって歩いていく。

ああ、また男ができたのか。

昔からそうだ、母は自分のためには

頑張って働く。自分を若く奇麗に

見せる事には熱心だ。

 

俺の事には何一つ関心を

持たないけれど。

どうせ、母に食い下がっても

無駄だとは経験済みだ。

行けば分かる。

 

俺は楽観的に考えて、明日のために

身支度を整えることにした。

後から思えば、あの時ばかりは、

必死に食い下がって就職先の

詳しい話を聞くべきだったのだが、

その時の俺はそんな事など

考えてもいなかった。

 

翌日、指定通りの住所へ向かった。

ごつい造りの一軒家が、

目の前に建っていた。

何よりも、門の周りには

監視カメラが、目で確認できる

だけでも5つはあったし、

やたら体格のいい角刈りの

男もうろついている。

 

一瞬で悟った。

普通の家じゃない。ここは

「その筋」の偉い人の家だ、と。

 

ジン「か、帰ろうかな」