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本編

とはいえ、母は次第に

帰宅しなくなっていった。

一週間に3回、顔を合わせれば

多い方。しまいには1ヶ月に1回、

帰るかどうか。

 

食材だけは届けられていた。

住んでいた安アパートのドアノブに、

袋詰めになってぶら下がって

いたのだけど、中学生になった

ばかりの俺にとっては生命線だった。

 

後から知った話だが、

母は夜の仕事で羽振りのいい

客と知り合い、その男と

暮らしていたらしい。

 

男は、俺を引き取りたいとは

思っていなかったらしいが、

見殺しにするのも後味が悪いと

考えたようで

 

男「メシくらいは用意してやれよ」

 

母「私、料理苦手なのよね。

腐りかけでも、野菜とか卵を

与えておけば、何とかするわよ。

あの子、料理はできるみたい」

 

男「だったら、俺の部下に

食材を届けさせる。

放っておいて、●なれたら厄介だ」

 

母「ええ?別にいいのに」

 

男「そうはいかない。

俺はこれでも会社を

経営してるんだ、面倒ごとに

巻き込まれるのはごめんだぞ」

 

あくまで自分の保身としてだったが、

とにかく食材は恵んでくれたのだ。

動機がどうであれ、俺の命は

その男の手配で何とかつながった。

しかし、俺が中学三年生になるころ、

母はどうやらその経営者と

別れたらしい。

 

それまでアパートには

寄り付きもしなかったのに、

ふらっと帰ってきたのだ。