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本編

うわああああ!

何だよこれ、本当に

人間同士がやってるのか!?

 

俺は、目の前に広がる光景に、

すっかり震え上がっていた。

一人の、それも棒切れ一本

持っていない男を、

複数の男たちが取り囲んでいる。

 

敵対男性「助、け、て。もう、

やめて、く、れ、お願、い、だ」

 

息も絶え絶えで、顔は涙と

赤いもので汚れ、さらに見られた

ものじゃない状態になっている。

しかし、囲んでいる男たちは、

全員が眉一つ動かさない。

 

構成員「うるせえよ」

 

構成員「なんだ、まだ余計な

おしゃべりできる元気があるのか。

おい、もうちょっと、口の利き方を

教えてやらなきゃなあ?」

 

敵対男性「頼、む。

頼む、から。止めて、くれ」

 

必死に命乞いをしている男を、

誰も相手にしない。

それどころか、ガツっと嫌な音が

して、そいつの顔に革靴の底が

めり込んだ。

 

構成員「うるせえっつってん

だろうがよ!頼むだぁ?

てめえ、そんなご立派な立場か!?」

 

怒鳴り声が飛んだと同時に、

激しい音も聞こえてきた。

いま、俺が目の当たりに

しているもの。俗に「ヤキを入れる」

という、●力の現場だ。

 

どうしよう。

何でこんなことになったんだろう。

ていうか、逃げたい!