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本編

母にも悪いが復帰してもらって、

多忙に目を回しながら、

必死に乗り切った。

こんな冬が、実はこれからしばらく

続くことになるのだった。

 

スカオ「まいったなぁ」

 

あれからさらに5年。

双子も成長し、バイトにパートも

増えて、2号店の出店も視野に

入ってきているという時だ。

 

冬のスノボ旅行がすっかり定着した

エリコが、また留守にする

シーズンが巡ってきている。

 

最初は3泊4日だった旅程も、

いつのまにか1週間になっていて、

正直言って人手が足りない。

でも、今更ダメだとも言えない。

 

就活に早くから取り組んだはずの

コウスケは、なぜか俺の店にいる。

本人いわく

 

コウスケ「いろいろ考えたんですが、

この店好きなんですよね。

将来的に、俺も店をやりたいなと

思うようになってて、せっかく

ずっとやってるし、修行がてら

ここで働かせてください。

あ、バイトで大丈夫です」

 

という。

本人がいいならと、俺も受け入れて、

かなり主戦力的存在まで

育ってくれたのだが、

このコウスケもハイシーズンなのに

休みを入れてしまうのだ。

 

あてにしている分、

不在にされるときついんだが……

あいにく正社員待遇ではない。

さすがにそこまではまだできない

ので、シフトに入れないと

言われると、強く出られなかった。

 

やむなくコウスケにも休みを認め、

結果として俺の一週間は

地獄状態になっている。

今シーズンもやっぱりそうなった。