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【第15話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…

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【第14話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
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【第1話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
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本編

ユウト君がしていたハンドサインは、

『ヘルプミーハンドサイン』と

呼ばれるもので、

ジャンケンのパーの状態で手のひらを

見せ、親指だけ折り曲げてから、

手を握ってグーにする、というもの。

 

新型コロナウイルス感染症の

パンデミックが始まった頃、

家庭内●力にあっている被害者が、

ビデオ通話で声を出さずに

助けを求めるための手段として、

カナダで考案されたものだった。

TikTokやTwitterなどのSNSで

拡散されていたので、ご存知の人も

多いのではないだろうか。

かく言う私も、Twitterで

知って覚えていたのだ。

 

私はそのままユウト君を

小児科へ連れて行き、

事情を話して診察を頼んだ。

診察に立ち会った私は、

トレーナーを脱いだユウト君の

体を見て、言葉を失った…

 

あばら骨が浮き上がった体の

あちこちに痣があり、

火傷の痕のようなものさえあった。

先生によると、体重は平均を下回り、

栄養状態も悪いとの事だった。

 

私達は通報を決め、

警察と児童相談所に電話を入れた。

 

スカミ「ユウト君、お腹空いてる?

何か食べ物持ってこようか」

 

点滴を受けるユウト君が頷くのを

見て、私はユウト君の頭を

撫でながら頷き返した。

「すぐ戻って来るから待っててね」

と言って売店へ向かうと、

消化に良さそうなバナナとプリン、

タマゴサンドとスポーツドリンクを

買った。

 

帰る途中でカウンセリング室に寄り、

アヤカさんに伝言を頼んだ。

 

スカミ「ユウト君はお腹が痛いとの

ことで、トイレに行っています。

アヤカさんはカウンセリングが

終わり次第、ダイキさんに電話を

して、迎えに来てもらって下さい」