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【第13話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…

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【第12話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 だが、その後しばらく、 アヤカさんがユウト君を 連れて来てくれる事は無く… アヤカさんは様々な理由を 挙げていたし、どれも、もっとも だと思える内容だったのだけれど… (確かに…平日...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】来院した母親の診察中、子供が変な手の動きを→そのサインの恐ろしい意味が…
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本編

医者や警察は、結局、

何か起きてからでないと動けない。

予防に努める事は出来るが、

まだ起きていない病気や

事件に介入する事は出来ないのだ。

 

自分の予想が正しいのでは…

と感じていても、職権を超えて

突っ走る事は許されない。

 

私は不安と心配、何も出来ない

もどかしい思いを密かに抱えながら、

アヤカさんの健康と幸せが

長く続くこと、そしてそこに

ユウト君の笑顔がある事を祈った…

 

ところが、アヤカさんはその後も、

診察に来るたびダイキさんの

事ばかり話し、

ますますダイキさんに

のめり込んでいくようだった。

 

ついには「ダイキは私にとって、

命よりも大事な存在!」

などと言い出すようになり、

そしてそれに反比例するように、

ユウト君の事を尋ねても、

いい加減な答えしか

返って来なくなっていった。

 

それでも私は根気強く、

「ユウト君に会いたい」と言い続け、

ユウト君を連れて来やすいようにと、

積極的に土曜日の予約を勧めた。

 

そして数ヶ月後…

 

ようやくアヤカさんは、

ユウト君を連れて病院に現れたのだ!

 

診察室で挨拶を交わしたユウト君は、

小学生らしい、少ししっかりした

顔つきになっており、

背も少し高くなったように思えたが、

なぜか酷く疲れたような様子で、

以前に比べてかなり痩せた

ようだった。

 

ユウト君に声をかけると、

一度私の顔を見たものの、

サッと俯いてしまい、

そのまま一言も喋らなかった。

 

(半年前より、態度が更に硬く

なってる…ろくに目も合わせずに、

手元ばかり見て……)