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【第14話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 ヨウジ「ほ、包丁!? ちょっと待て、アスカ、待て!! 包丁なんか捨てろ、 何をするつもりだ!」 アスカ「こうなったら、 私の怒りを思い知らせてやるのよ! このぉぉぉぉ!!!」 髪を振...
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【第1話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w
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本編
やがて、時がきた。
インターフォンが激しく鳴り響き、
ついでにドアを叩く音、そして。
ルイ「ヨウジさん!?
ヨウジさん、返事してぇ!
お願い、何とか言って!」
女性の切羽詰まった悲鳴じみた声も、
インターフォンから流れてきた。
アカリがとても冷静に、
応答ボタンを押したからだ。
ヨウジが、はっとした表情になって
ヨウジ「ルイ!ルイなのか!」
無事に返事をした。
すると、ルイと呼ばれた女性が
泣き崩れたらしい。わああんと
大泣きする声が聞こえた。
ヨウジはよろけながら玄関へ走り、
ドアを乱暴に開ける。
そして、固く抱き合った。
ルイ「良かった、無事で!」
ヨウジ「助けに来てくれたのか!」
うんうん、なかなか感動的。
映画だったらハッピーエンドで、
めでたくタイトルロールが
流れるところ。
残念、そうはいくもんか。
アスカ「はーい、そこまで。
やっぱり浮気してたじゃないの、
ヨウジ。それと、ルイさん?
確か502号室の奥さんですよね?
あ、違った。盗聴マニアの
奥さんでしたね」
私は冷たい声で言ってやった。
抱き合っていた二人が、
急に我に返ったようになり、
慌ててお互いから距離をとる。
もう遅いわ。ばっちりスマホで
証拠ゲット済み。撮影はアカリだ。