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【第10話】リビングに謎の盗聴器が…娘の作戦で迫真の演技してみた結果w

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本編

週が明けて、またいつも通りに

私達は慌ただしい平日に戻った。

パート、学校、会社。

家族はそれぞれ出かけていく。

 

普段と少し違うところがあると

するなら、私とアカリは

会話に慎重を期した事だ。

 

ヨウジは何も変わった様子はなく、

週に二~三回ある残業以外は、

だいたい定時で帰ってくる。

アカリを制止した

理由はいくつかある。

その中には、ヨウジの態度を

観察するというのも含まれている。

 

彼が私の浮気を疑う、

あるいは考えたくない事だけれど、

義両親のどちらかに頼まれて、

私の動向を監視する、

そういう目的があるなら、

注意深く観察していれば

必ずボロが出る。

私はそう踏んでいた。

 

さらに、ちょっとした

仕掛けも用意したかった。

盗聴器の疑惑があるコンセント

タップを外したときに、

起きるかもしれないアクションを

想定して、対策しなければと思った。

 

無駄になるならそれでもいい、

何もしないで最悪の事態を

みすみす招くよりは。

そう考えて、

パートの合間にとある手配をした。

 

準備が整うまで、だいたい

一週間かかると考えて、その間は

できるだけ普通にふるまった。

 

アスカ(自分で決めた事だとはいえ、

気分がいいものじゃないわね)

 

行動をチェックされているかも、

そんな事を考えるだけで、

テンションが落ちる。

何も悪い事をしていないのに、

息が詰まる思いだ。