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【第18話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…

前回の内容はこちら▼

【第17話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 リョウ「だって…スカコが 家事を怠けてばかりいるから… 『堕ろ​​せ』ってのはただの冗談で… 家事を真面目にやらせる為の… 脅しと言うか…」 スカコ「私は怠けてなんていません!! つ...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】浮気夫「お前のガキは堕ろせ!」→私は生きる気力を失い屋上へ…
こちらもおすすめ▼ 本編 結婚すれば幸せになれると思ってた… もう独りぼっちじゃなくなるし、 お互いを大切にしながら、 愛し愛されて生きていけるんだと 思ってた。 だけど…… 私の名前はスカコ。27歳。 25歳の時に4歳年上の 夫・リョウと...

本編

スカコ「この日ってさぁ〜、

平日だったんだよね〜…

でもさ、おかしいじゃない?

その日の朝、私は確かに

あなたが会社に出勤するのを

見送ったんだから……

 

それでね、あなたが

出勤したのかしてないのか、

会社に確認してみたのよ」

 

リョウ「お、お前…!!

会社に聞いたのか!?」

 

スカコ「うん。だって、

もしかしたら、そっくりさん

かもしれないじゃない?

本物のあなたはちゃんと

会社に出勤してて、

浮気なんかしてないって、

証明したかったの!」

 

リョウ「そんなの嘘だろ!!」

 

(そうだよ?嘘に決まってんじゃん!)

 

スカコ「嘘だなんて言わないでよ!

私はあなたの無実を

信じたかったんだから!

 

……そしたらね、

あなたはいつも通り

会社に出勤してて、

外回りの営業に出てたって

言うじゃない!ダメだよー!!

勤務時間中に、外回りしてる

フリして浮気相手とラブホテルなんてー!!

上司の人も怒ってたよー?」

 

リョウ「お、おま、お前……!!!」

 

スカコ「たぶん明日あたり、

上司の人から呼び出しとか…

あるんじゃない?」

 

リョウ「な、な、なんて

ことしてくれたんだよーーー!!!

お前…頭おかしいんじゃないのか!?

この…ひとでなし!!!」

 

(アンタにだけは言われたくないわ!)

 

スカコ「その言葉、

そっくりそのままお返しします!!

勤務時間中にラブホテルで

浮気する方が、

よっぽど『頭おかしい』し、

妻を家政婦扱いして、

中●を強要する方が、

よっぽど『ひとでなし』でしょ!!!

 

あなたこそが、

『頭のおかしいひとでなし』

じゃないの!!!

これからあなたに降りかかる事は、

全部あなた自身がやったことの結果!!

自業自得なのよ!!!」

 

リョウはガックリと肩を落とし、

ひと回りもふた回りも

縮んだように見えた。

 

スカコ「この不貞行為​​について、

私はあなたに対し、

更に慰謝料200万円を請求します!!

ちなみにこの金額は、

弁護士さんに相談して決めた、

妥当な金額ですからね!!」

 

リョウ「そ、そんなぁ〜!!

さっきは100万円で…

更に200万円って…

合計300万なんて、

とてもじゃないけど払えないよ〜!!」

 

スカコ「合計300万で

終わりじゃないわよ?

このマンションの頭金も、

私が支払った家計費も、

全部返してもらいますからね!!!」

 

リョウ「もう勘弁してくれよー!!!」

 

スカコ「あ。あと、

浮気相手の女性の方にも、

慰謝料を請求させてもらいますから!

既に弁護士さんの方から、

内容証明を送付してもらってます。

相手の女性も既婚者なんですってね?

W不倫なんて、どうかしてるわよ!!

これで相手の旦那さんにも

バレるでしょうから、

あちらからの慰謝料も

覚悟しておくことね!!!」

 

リョウ「お願いだから、

もうやめてくれーーー!!!」

 

気の抜けた悲鳴のような、

情けない声を上げて

涙ぐむリョウを見て、私は、

(今日のところは、

これ位で勘弁しといてやるか…)

と思い、最後に謝罪を要求する事にした。

 

スカコ「それでは最後に、

あなたから、謝罪の言葉を

聞かせて頂けますか?

ちなみに今日のこの会話、

全て録音させてもらってますから。

 

もし謝罪しないという事でしたら、

あなたは反省していない、

という証拠になりますので、

慰謝料の増額も覚悟して頂かないと

いけませんから、どうぞそのおつもりで!」

 

リョウは絶望的な目で、

私の顔を初めて見るかのように、

すばらくまじまじと見ていたが、

やがてこれが現実なのだと

理解したように、

下を向いて小さな溜つくと、

 

リョウ「どうもすみませんでした…」

 

と、小さな声ではあったものの、

きちんと謝ったのだった……

 

(あぁ、これでやっと終わりに出来る……)

 

私は、最初に置いた離婚届と、

あらかじめ弁護士さんに

用意してもらっておいた離婚合意書に、

リョウと義両親から署名と

印鑑をもらい、話し合いは

無事に終了したのだった……

 

(全てカズナリさんの

計画通り…うまくいった…)

 

じつは、この日に向けての準備と、

話を進める順番は、全てカズナリさんが

練ったアイデアだった。

 

正直、最初は少し不安だったものの、

話し合いの流れは信じられないくらい

カズナリさんの予想通りで、

最後には、リョウをコテンパンに

やり込めることが出来て、

予想以上に上出来だった。

 

(元社長だけあって、

カズナリさんは本当に頭が良くて、

頼り甲斐のある人だな…)

 

カズナリさんのお陰で、

私は自●を踏みとどまり、

自分を取り戻すことが出来たのだ…

 

こうしてすんなりリョウと

離婚出来たのも、

全てカズナリさんのお陰…

本当に感謝してもしきれない…

 

(さぁ、次はカズナリさんの

問題を解決する番だ!!

今回ほど簡単にはいかないかも

しれないけど…

きっと何とかなる!!

いや、しなくては!!!)

 

その後、リョウからは

慰謝料を全額受け取ることが出来た。

どうやら義両親の老後の

資金から借りたようだったが、

それはあの親子の問題で、

私にはもう関係無い事だ。

 

マンションも無事に売却出来て、

頭金もほぼそのまま返ってきた。

浮気相手からも、

弁護士さんの交渉のお陰で、

希望通りの額を支払ってもらう事が出来た。

 

リョウはもちろん、

浮気相手の旦那からも慰謝料を

請求されたそうだが、

これももう私には関係無い話…

 

私はその後、ビルの屋上で

約束した通り、カズナリさんが

抱える問題を、一緒に解決する事になった。

 

と言っても、ほとんどは

カズナリさんと弁護士さん、

そして債務者さん達とが

話し合って決めたのだが…

 

債務整理は上手くいったものの、

カズナリさんが予想していた通りで、

最終的にカズナリさんには、

数千万円の借金が残ったのだった……

 

私は約束通り、

返済を手伝うつもりだったが、

 

カズナリ「いやいや、

スカコさんは手伝わなくていいんだよ!

俺がスカコさんにした事なんて、

アドバイスだけなんだから…

こんな莫大な借金、

スカコさんには一切

関係の無いものなんだから!!」

 

スカコ「なに言ってるんですか!

カズナリさんは私の

命の恩人同士なんですよ?!

私はカズナリさんほど稼げないけど、

1人で返すより、

2人で返す方がいいに

決まってるんだから!!」

 

私はそう言って、

強引にカズナリさんに

恩を返させてもらう事にしたのだった。

 

それから、カズナリさんは

これまで学んできた知識や、

会社のノウハウなどを生かし、

新しい事業を立ち上げようと

したものの、なかなか資金は集められず…

 

このままでは一生借金を

払い続ける事になるかも…と、

弱気になる事もあった。

 

でも、カズナリさんの事業計画​​は、

素人の私が見てもイケそうに

思える良いものだったので、私は

「クラウドファンディング

​​なんてどうかな…?」

と提案してみたところ、

ダメ元でやってみよう!と言う事になり、

その結果、見事資金を

集める事が出来たのだった…

 

事業は予想通り、

そしてそれ以上の成果を上げ始め、

数千万円の借金は、

5年程で見事完済する事が出来た。

 

上手くいかない時は苦しかったが、

上手くいった時には、

本当に涙が出るほど嬉しくて、

ワクワクするような年月だった…

 

苦楽を共にする中で、

カズナリさんと私は自然に

惹かれ合うようになり、

去年、私はカズナリさんと再婚した。

 

今は、自分自身を見失う事なく、

キチンと自立して生きる事が出来ているし、

私のことを心から大事にし、

愛してくれるカズナリさんと、

お互いに助け合って、

幸せな日々を送っている。

 

一度は絶望し、自ら命を●とうと

してしまった私だからこそ、

これだけは自信を持って言える。

 

『生きていく希望』は、

必ず見つけられる!!

 

夫から無能だと蔑まれていた

天涯孤独の女でも、

見つける事が出来たのだから!!

 

私はたまたま、運が良かっただけ

だと言う人も居るかもしれない…

 

確かに私はカズナリさんと出会えて、

本当に運が良かったと思う。

でも、それだけだとは思わない!!

 

誰だって、運が悪くたって、

一生懸命生きてさえいれば、

必ず、何か良い事がある!!

 

努力が必ず報われるとは言わないが、

努力は絶対に無駄にはならない!!

いつか、何かの形で実を結ぶ!!

 

私はそう信じている。

 

おわり