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【第2話】結婚式で新婦に顔面ケーキをする新郎友人→新郎は爆笑し…

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本編

マサシは泥酔状態で、

声のコントロールが出来ないようだ。

そしてどんどん興奮も暴走状態に。

ヤツの怒鳴り声が、静まり返った

披露宴会場に虚しく響く。

彼ら以外の全員は、

ドン引き状態だった。

 

マサシが言う化粧直しは、

花嫁の何もかもを台無しに

するひどいものだ。

招待客の一部からは

 

客「新婦さん、かわいそうに」

 

客「あんなひどい事されて」

 

客「新郎もアレに参加してたよね?

何を考えてるの」

 

ひそひそ声が聞こえてくる。

うん、私本人もそう思う。

完全同意だわ。

 

あああ、私は何で、こんな男を生涯の

伴侶に選んでしまったんだろう。

これだけは止めて欲しい、絶対に

止めてと何度も釘を刺したのに。

学生時代のヤンチャ仲間マサシと、

その他2名を招待しないで。

最後は涙ながらに

お願いしたというのに。

 

サプライズと称して「あんな事」を

しでかした挙句に、今はこの有様。

悲惨を極める披露宴会場を、

ぼう然と眺めながら、私はケンゴとの

結婚を心の底から後悔した。

 

半年前に戻りたい。

戻れるなら、

プロポーズを全力で断りたい…

 

待ちに待った憧れの求婚は、

定番デートコースのラストを

飾るものだった。

就職直後の歓迎会で、

部署違いだった同期ケンゴと

知り合い、すぐに交際を始めた。

同じ22歳、話も合う。