前回の内容はこちら▼
【第7話】母が他界し、母のスマホを解約に行くと…店員「本人じゃないと解約できませんよw」
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 キノシタは、ため息をつきながら書類 を全部片付けると、机に肘をつき、 「さっさと帰れ!」と言わんばかり に、無言のまま半目で こちらを見てきた… 私は言葉を失いながら、 どこからどう...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】母が他界し、母のスマホを解約に行くと…店員「本人じゃないと解約できませんよw」
こちらもおすすめ▼ 本編 私の名前はスカミ。41歳、独身。 仕事は普通の会社員。 父は随分前に亡くなっており、 現在は母と2人暮らし。 女2人、互いに助け合いながら、 楽しく生きてきた。 若い頃は、お付き合いをした男性も 何人か居たのだ...
本編
すると、出るわ出るわ……
どの携帯会社にも、ちゃんと
そういった場合の対応策が
用意されていた。
もちろん、さっきの携帯会社にも!
(ほらーーー!!
ちゃんと方法あるじゃん!!
あー!失敗した!キノシタの目の前で
検索してやれば良かった!!)
死亡の事実が確認できる書類は
必要なものの、あとはショップで
必要書類に記入すればいいだけで、
すぐに解約できるらしい…
(コラッ!!キノシタ!!
お前が分かってないだけ
だったんじゃん!!!)
それなのに…「本人じゃないと解約できない」
とデタラメを言った挙句、
「骨を持って来い」だなんて…
ほんと、どういう神経??
私はショップに引き返して文句を
言ってやろうかとも思ったが、
その日はもうキノシタの顔を見るのも
嫌だったので、必要書類を揃えて
から、別の日に出直すことにした。
翌日には書類を揃え、私は再び
携帯ショップに足を運んだ。
別のショップで手続きをしようかとも
考えたが、私は何も悪くないのに、
わざわざよそに行くのも腹立たし
かったので、あえてキノシタのいる
最寄りのショップに
行くことにしたのだ。
ショップに入ると、またしても
キノシタがウロウロしており、
いきなり目が合ってしまった…
キノシタは少し驚いたような顔を
してから、顔をしかめた。
私はムッとしながら目を逸らし、
黙って番号札を取ってから、
昨日と同じく待合席に座って待った。
しばらくして、私の番号が呼ばれた。
キノシタの声ではなく女性の声だった
ので、私は少しホッとしながら、
呼ばれた席に向かったのだが…
どういうことか、そこにいたのは
キノシタだったのだ…
(え…?なんで…?番号を呼んだのは
女性の声だったのに…)