前回の内容はこちら▼
1話から読みたい方はこちら▼
本編
この期に及んで、こんなペラペラの
テンプレ謝罪で、どうにかなるとでも
思っているのだろうか…?
私は冷静にショウ君の手を
払いのけた。
スカミ「浮気をしまくった挙句、
窮地に立ったら態度をコロコロ
変えるようなつまらない男と、
人生を歩んで行ける訳ないでしょ!!
ミソラの記憶に残っちゃう前に、
さっさと消えて!!!」
また思わず叫んでしまった私に、
ササキさんが冷静に続いた。
ササキ「お相手の女性にも、
慰謝料請求をする予定ですので。
あなたはきっと、その女性にも
捨てられると思いますよ。
不倫って、その程度の
ものなんです。怖いですよね…
一瞬の気の迷いで、奥さんも、
ミソラちゃんも、お金も、
全て失うんです。
これからあなたがしなければ
ならない事は、そんな口先だけの
謝罪ではなく、お金で確実に
償うこと。ただそれだけです」
ショウ君は腰砕けになって座り込み、
それ以上は何も言い返して
来なかった。
弁護士さんは離婚協議書を公正証書に
してくれて、離婚届も提出し、
私は無事にショウ君と離婚した。
こうして私は、晴れて
シングルマザーになった。
妊娠発覚から離婚まで、約1年間…
全てが爆速だった。山あり谷ありの、
壮絶な1年だった。
ミソラを産む決断をした事で、
人生は波乱万丈になってしまった
けれど、産んだ事は後悔していない。
産む前は猛反対していた両親も、
今では孫が可愛くて
仕方がないようで、
この前は、「ミソラちゃんを
産んでくれてありがとう」
とまで言ってくれた。
スカミ「お父さん、お母さん、
反対を押し切って結婚したのに、
結局一年ほどで離婚することに
なって、ごめんなさい。
家に出戻ってきて、迷惑かけて、
本当にごめんなさい」
母「もういいのよ。こ〜んな
可愛い孫に会わせてくれたんだもの。
スカミは親孝行者な娘だわ!」