【第１９話】高２で妊娠し出産した私→その後、彼氏に捨てられて…

話し合い当日……

私が男性を２人も引き連れて

現れたので、ショウ君は明らかに

焦っている様子だった。

弁護士さんとササキさんがそれぞれ

ショウ君に挨拶し、名刺を渡すと、

ショウ君は萎縮した反動で

戦闘態勢に入ったらしく、

早速イヤミを言ってきた。

ショウ「お前…弁護士なんて…

そんな金、どこにあったんだ？親か？

いいよなぁ〜！困ったら親に

泣きつけば何とかして

もらえるんだから！」

ところが、ササキさんが咳払いを

した途端、急にシュンとなって

俯いてしまった。

そんなかっこ悪いショウ君を見て、

私はなんだかバカらしくなってきた

というか、こんな人の為に、

私は危うく命まで断ってしまう

ところだったのかと、

腹が立ってきたのだった。

それと同時に、私が結婚した、

あの時のかっこいいショウ君は、

もういないのだと、

いや、最初からいなかったのだと、

ただの幻だったのだと、思い知った。

おとぎ話とは逆に、魔法が溶けて

カエルになってしまった王子様…

そんなショウ君を前に、

私の中にわずかに残っていた

情のようなものも、

綺麗に消え去っていったのだった。

話し合いは、場慣れした

弁護士さん主導で始まった。

私が離婚に応じる意向であることを

告げた後、弁護士さんは、離婚の

条件が書かれた紙を示しながら、

そこに記載された条項を

読み上げていった。

婚姻関係が破綻したのは

ショウ君の不貞行為と育児不参加が

主な原因であることから、

ショウ君に対し、数百万の

慰謝料請求、単独親権の主張、

養育費の支払いなど。